iPadで教科書の電子化
最近、教科書を電子化して、学校教育で利用しようという動きが盛んになってきています。お隣の韓国に遅れを取るな、と推進していこうとしています。
でも、なんか違うんですよね。
だって、教科書って道具じゃないですか?道具を電子化したとしても、何がよくなるのか分かりません。そこを上手く説明できないうちは、教科書の電子化はブーム止まりになってしまって、地に足のついた普及期は訪れないんじゃないかな、と思うわけです。
iPadで扱えるように今あるコンテンツを電子化してもダメだと思います。きっと、ハイパーリンクで関連する情報を参照しやすくなったり、動画を用いることで飽きさせないように作り込むことはできるでしょう。
でも、それは所詮一人で学習する範囲を広げることでしかありません。きっと、情報革命後の教育は人と人との関係性をより重視した教育になっていくと思います。
- 世界中の人々とのコミュニケーションを図る
- 仲間と勉強を教え合う
- プロ野球選手や大学の教授などその道の第一人者と話す
- 身近な大人も教育に参加する
- 学年にとらわれず、より高度な教育を受ける
教科書を電子化して情報を共有できるようにすることで、教え方にも変化が出てくるでしょう。特に、人と人とのコミュニケーションの分野では、地域や言語を超えた新しい形が出来上がるように思います。
その新しい形の中で自然と育った世代は、本当のデジタルネイティブと呼べる存在になるでしょう。今のデジタルネイティブとあえて分けて呼ぶと、後者はグローバルデジタルネイティブ。日本文化に馴染み、グローバルで活躍できる人材は世界的にみても競争力ある人材です。
これからの日本教育は、教科書の電子化を目的とせずに、グローバルデジタルネイティブを育てるための手段として推進していってもらいたいものです。
さて、今日はこのあたりで。